親になる・なったあなたへ

ライフステージによって生活が大きく変わるように、お口の注意点も異なります。

女性の大きなターニングポイントは妊娠期です。妊娠中はホルモンや体調の影響で、お口のトラブルが起こりやすい時期。歯科の受診時は、必ず妊娠中であることを伝え、母子健康手帳を持っていきましょう。

出産後は、わが子へのセルフケアも欠かせません。しかし赤ちゃんへの歯磨きに困るパパ・ママも多いものです。そんなときは、ぜひ小児歯科も利用しましょう。

プレママ・プレパパへ

妊娠中の歯科健診はいつでもよいですが、治療は妊娠の時期によって対応が異なります。体調やトラブルにもよりますが、本格的な治療が受けられるのは安定している妊娠中期で、そのほかの時期は応急処置が中心です。

つわりで歯磨きができない・間食が多い、女性ホルモンの影響で細菌が増えやすいなどの理由で妊娠中はセルフケアが十分にできないうえ、ホルモンの影響で炎症が起こりやすい状態です。

妊婦の9割に「妊娠歯周炎」が起こると言われています。歯周病が重症化すると早産や低体重児の出産リスクになることがわかっていて、早産のリスクは約倍という報告もあります。

  • 対策1 つわり中はセルフケアを工夫

→吐き気で歯磨きがしづらければ、体調のよい時間帯を見計らって、1日1回はしっかりセルフケアを。補助的にデンタルリンス(洗口剤)もよいでしょう。間食は甘いものを避け、食べたらブラッシングをセットにしてください。

  • 対策2  パパも一緒にプロのケア&治療を

→赤ちゃんは、生まれたときにはお口に細菌がいませんが、徐々にお口にむし歯菌が伝染します。感染元になりやすいのが両親です。赤ちゃんに有害な細菌をうつさないよう、妊娠期間中に治療を受け、お口の細菌数を減らして、赤ちゃんへの有害菌の伝染を少なくしましょう。

子どもが生まれたら

乳歯が生え始めたら、子供の歯磨きの習慣づけを始めましょう。まずは保護者がみがき、子どもが自分で歯ブラシを持てるようになったら自分みがきと仕上げ磨きの二段構えにします。歯科医院で相談するのもおすすめです。

保護者みがきの仕方

膝の上に頭をのせて、寝かせてみがきます。歯ブラシは乳児用のものを使い、エンピツを持つようにして、片方の手の指で子どもの唇を軽くめくるように抑えてみがきましょう。

2歳ころまでは、上の前歯の外側、歯と歯の間などがむし歯になりやすいので、注意しましょう。

いやがらずに上手にできたら、ほめてあげてください。